2004年09月
連日の記録的な暑さも徐々におさまり、すっかり秋めいてまいりました9月。
お菓子が最もおいしくいただける季節の到来です。
9月は和の食材に注目し、すでにフランスでも浸透しつつあるマッチャ、
そしてゴマを使った2品を作ります。
フランスには日本のように流行というものがないのですが、
ここ数年日本ブームで、ヘルシーな和の食材の人気が高まってきいています。
有機食材をあつかうBIO(ビオ)の店などでは、豆腐やみそ、
フランスでは食べる習慣のない海藻などが売られているのが目に付きます。
お菓子界でもマッチャやゴマなどを使ったお菓子が浸透しつつあります。
天才菓子職人ピエール・エルメやチョコレート職人のジャンポール・エヴァンなど、
多くの職人たちが和素材を積極的に取り入れたお菓子を製作しています。
それまでフランスでは、緑色のお菓子といったらピスタチオペーストを使用したものだけでした。
中でもとりわけマッチャを決定的に有名にしたのは、パリに2店舗を構える日本人菓子職人、
青木定治さんの存在です。青木さんいわく、日本から取り寄せる年間2トンのマッチャを使い、
フランス人にも愛されるマッチャやゴマのマカロン、エクレア、フィナンシェなどを作っているそうです。
わたしも毎年パリを訪れると必ず青木さんのお菓子をいただくのですが、
抹茶が濃くてとてもおいしく、パリっ子にうけています。
数年来作ってきた抹茶のムースを、もう一度リニューアルしてみました。マッチャのジェノワーズ
生地の上に豆乳ミルクプリン、あずきをのせ、マッチャをたっぷりと使用した香り高いムースを
かぶせました。イメージは竹(バンブー)です。
マッチャはミルクやホワイトチョコレートとも相性がいいので、それらのムースと組み合わせるのも素敵です。
ジェノワーズ生地を作るのが面倒な人は、ムースだけをグラスに作っても涼しげで素敵なおもてなしになります。
ほろ苦くてほのかに甘いマッチャのお菓子は、なぜだか日本人の心「ワビサビ」を感じます。
おいしさのポイントは、使用するマッチャにあります。
こちらも先日青木さんにお目にかかって、いろいろなノウハウをいただき、リニューアルしたレシピです。
焦がしバターは発酵バターを使い、純粋なバターの上澄みだけを使用します。
こうすることにより、通年同じ乳脂肪分のバターで作ることができ、風味も増します。
作り方はシンプルですが、一つ一つの素材をていねいに乳化し、素材や生地温度に気を使うことによって、
最高においしいお菓子が生まれます。
今回は黒ゴマ、白ゴマをトッピングして、香ばしく焼き上げました。
プレゼントにもぴったりで、ぜひとも覚えたいお菓子のひとつです。
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